英検の勉強をしている生徒から、こんな言葉を耳にすることがあります。
「単語やっても、本番に出ないから意味ない」
「単語帳に載ってない単語が出るからやる気なくなる…」
正直、何度も聞いてきました。
でも、私はそれを聞くたびに、**「それは本当にもったいない!違う!」**と思ってしまうのです。
単語帳にない単語が出る? ― はい、出ます。
まず、事実から。
確かに、英検の単語パート(語彙問題)では、単語帳に載っていない単語が選択肢に含まれていることが多々あります。
これは英検に限らず、どんな試験でも“完璧な予想問題”というものは存在しないからです。
でも、ここで立ち止まってほしいんです。
「じゃあ意味ない」…じゃない!
4つの語いの選択肢のうち、1つも意味を知らなければ正解率は1/4。つまり25%。
これは完全な“運任せ”です。
この段階での合格はあり得ません。
でも──
もし4択のうち2つの意味が分かり、それが答えなら正解率は100%近く、それが答えでないなら意味の分からない残りの2つのどちらかなので50%に。
3つわかれば100%正解できる状態にまで近づくんです。
英検の語い問題は単語帳にない分からない単語があっても正解できます。
これは感覚的な話ではなく、ちゃんと確率に基づいた考え方です。
単語を覚えれば覚えるほど、長文が読みやすくなる
そしてもうひとつ大切なこと。
単語力は、語い問題だけでなく長文問題にも直結しています。
英検では、読むスピードも求められます。
でも、知らない単語が少なければ少ないほど、読むスピードは上がり、内容の理解も深まります。
単語を知っていると──
-
読める文が増える
-
文の意味がつかめる
-
正解の根拠を見つけやすくなる
-
解くスピードが上がる
つまり、語いは試験全体の「土台」なんです。
単語は、“正解のヒント”になる
英検では、長文の選択肢や本文中に出てくる単語が、問題を解くための“ヒント”になります。
だからこそ、覚えた単語が1つ増えるたびに、試験の中で使える「ヒント」が増えていくんです。
それでも、「やる気が出ない」ときには…
「意味ない…」「どうせ出ないし…」
そんな気持ちになることも、わかります。
みんなあります。
でも、そんなときにこそ思い出してほしい。
レゴでお城を作るとき、いきなり塔や旗は作れません。
一番下の土台、見えないけど大事なブロックを、1つずつ積み上げていくから、崩れない大きなお城ができるんです。
この一つ一つのブロックを積み上げる作業は語いを覚えていくことに似ています。
地味だけど着実に力がついていて、これをやらずにステキなお城は建てられません。
英語も同じ。少しずつの積み重ねが、やがて「英検合格・話せる・書ける」につながります。
今日も少しだけ、単語に触れてみてください。
見えないけれどブロックがしっかり積みあがっています。