S-CBTと知らずいきなりパソコン試験を受けてみたら・・・【中2実話】

英検S-CBTについて、忘れられない体験談があります

英検には、
年に3回行われる「従来型」と、パソコンで受験する「S-CBT」があります。

今日はそのS-CBTについて、私の教室で実際にあった、かなりレアだけれど、とても印象に残っている体験談からお話しします。


当日までS-CBTだと知らなかった中学2年生

英検3級を受験した、中学2年生の生徒さん。

申し込みはお母さんがされていて、本人もお母さんも「いつもの英検」だと思って準備をしていました。

当日も特に疑うことなく会場へ行き、席について、そこで初めて違和感に気づいたそうです。

「……あれ? パソコン?」

実はこの生徒さん、従来型の英検だと思ってS-CBTを受験したんです。

お母さんは従来型の申し込みをしたつもりで、受験票どおりの場所に送迎し、子供がS-CBTを受けていると知りませんでした。


焦った、結果は・・・

後で聞いたところ、もちろん本人は少し焦ったそうです。

紙の試験だと思っていたところに、突然のパソコン。

それでも試験はそのまま始まり、

結果としては――

無事、合格。

と言いたいんですが

面接はダメでした。

なぜなら面接が1か月先と(私が)思っていたので、面接の準備をしてなかったのです。

さすがに準備ゼロの状態で臨機応変に面接をこなし、面接も合格、という訳にはいきませんでした。

それでもこの話を聞いたとき、私はあらためて

S-CBTって、操作そのものはとてもシンプルなんだな

と感じました。


SCBTは「操作が難しい試験」ではありません

私はまだS-CBTで英検を受けたことはありません。

理由は単純で、英検1級にはS-CBTがないからです。

SCBTが実施されているのは、

  • 英検3級

  • 準2級

  • 2級

  • 準2級プラス

  • 英検準1級

ただ、公式サイトでS-CBTの操作練習ができます。
⇓⇓
英検 S-CBT 体験版

その感想は、「思っていたより、かなり簡単」。

パソコンが得意でなくても、過度に心配する必要はないと感じました。


よくある誤解:英作文はタイピング必須?

S-CBTについて、よく誤解されている点があります。

それが、

「英作文は必ずタイピングしなければならない」

という思い込みです。(とてもよく聞かれます)

実際には、

  • タイピング

  • 紙に鉛筆で手書き

どちらかを選ぶことができます。

タイピングが不安、という理由だけでS-CBTを避ける必要はありません。


注意点①:メモをたくさん取りたい人には不向き

一方で、S-CBTならではの注意点もあります。

S-CBTでは、画面上で自由にメモを取ることができません。

そのため、

  • 書き込みながら考えたい

  • 長文で整理したい

というタイプの人は、やりにくさを感じることもあります。

注意点②:問題用紙を持ち帰れない

従来型の英検では、問題用紙の持ち帰りができたり、後でもらえたりします。

そこで自分の解答を記録しておけば、解答速報をみて、得点率を計算して、面接の練習を始めるのか、今後の身の振り方を考えることができます。

が、S-CBTでは問題用紙をもらえないので、約1か月後の結果発表まで全く合格可能性を測ることができません。


ここが大きな違い:面接が「人」か「パソコン」か

S-CBTと従来型の違いで、かなり大きいポイントがもう一つあります。

それが、面接の形式です。


人と話す面接が緊張する人には、S-CBTはかなりおすすめ

S-CBTの面接は、人ではなく、パソコンに向かって話します。

  • 面接官が目の前にいない

  • 表情を気にしなくていい

  • 相手の反応に左右されない

そのため、

  • 人と話すと緊張して頭が真っ白になる
  • 面接官の前だと実力が出せない

というタイプの人にとっては、ストレスがかなり少ないのが大きなメリットです。


逆に「人と話した方が話しやすい」人もいます

一方で、

  • 相手の表情を見ながら話したい

  • 相づちがあった方が安心する

  • 会話のキャッチボールが得意

という人にとっては、従来型の対面面接の方が力を発揮できるというケースも多いです。

ここは、向き・不向きがはっきり分かれる部分だと感じています。

面接の試験官は人間なので、共通の採点基準があるとはいえ、相性や見た目の怖さ、など本番の緊張度を高めることもあるようです。

生徒さんたちから毎回どんなだったか話を聞くと、

「にこにこして優しい人で安心した」
「怖すぎて緊張した」
「にらまれてる感じがした」

と色々な感想が聞けます。

それでも生徒(子供)が一人で教室に乗り込んでいって、英語で話す面接、みんながんばったな~と感心してしまいます。


従来型とS-CBT、それぞれのメリットまとめ

従来型(年3回)

  • 目標設定がしやすい

  • 筆記後、約1か月の面接対策期間がある

  • 人とのやり取りが得意な人に向く

S-CBT(年6回)

  • 日程が自由に選べる

  • 学校行事や部活に合わせやすい

  • チャンスが増える

  • 面接がパソコン相手で緊張しにくい


まとめ|大切なのは「自分が力を出せる形」を選ぶこと

当日までS-CBTだと知らなかった、という体験はかなりレアです。

でも、この体験談から見えてくるのは、

  • S-CBTは思ったほど難しくない

ということです。

英検形式は、どちらが正しいかではなく、どちらが自分に合うか

ぜひ、自分の性格や緊張しやすさも含めて、受験方法を選んでみてください。

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