“速読本”より先にやるべき3つのこと
「英検準1級のリーディング、時間が足りません…」
「速読の方法を教えてください!」
そう質問されることが本当に多いです。
そして、実際に “速読”と書かれた本を持っている受験生 を見たこともあります。
「速読」というワード、魅力的ですよね。
ですが、はっきり言います。
❌ 英語に速読の魔法はありません。
ビジネス書でも受験英語でも、読書でも、
“英語を早く雑に読む”ことはよくない と誰もが知っています。
まして日本語ではなく英語。
「キーワードがパッと浮き上がる」
なんて魔法は残念ながら存在しません。
では、なぜ 早く読める人と読めない人がいるのか?
答えはとてもシンプルです。
■ 早く読める人は“英語力が高い”から ■ 遅く読んでしまう人は“英語力が不足している”から
スキルの問題ではなく、力の問題 です。
そしてその「英語力」を作っているのが、この2つ。
1. 文法力がないと速読は不可能
英検準1級以上の上級長文は、
文法を無視して“推測読み”だけで突破することはできません。
推測読みを続けると――
✔ 推測する時間がかかる
✔ 自信が持てず戻って読み直す
✔ ミスが増える
結果として「読むのが遅い」状態になります。
逆に、文法知識がしっかりある人は
“これ!”と確信しながら進めます。
戻り読みが減り、スピードが劇的に変わります。
2. 単語力不足は“速読の敵”
「読むのが遅いんです」と言う人ほど、
驚くほど 単語を覚えていません。
単語を知らないということは、
長文中のヒントを拾えない ということ。
ヒントの少ない状態で問題を解くので
✔ 勘違い理解が増える
✔ 読み間違える
✔ 意味が取れず戻る
さらに進むスピードが落ちていきます。
そしてもう一つ大事な点。
単語の記憶が薄いと「思い出すまでの時間」が無駄にかかる。
これが速読をじゃまするんです。
3. 英語の長文に “慣れる” のも必須
文法力・単語力が揃って初めて、
ようやく 速読の土台が完成します。
そこから必要なのが、
英語の長文に量で触れること。
スポーツでいえば、
「基礎体力+筋力がついて、ようやく走り込みができる」
そんなイメージです。
国語力の問題ではありません
「国語力がないから英語長文が読めない」
と言われがちですが、
私が生徒さんたちを見てきた限り、
ほとんどの場合、文法と単語が理解できていれば
日本語の意味は理解できています。
準1級では時々
「内容そのものが難しい」長文もありますが、
そこにこだわる必要はありません。
英検は国語の試験ではありませんし、
満点を取る必要もありません。
ではどうすれば速く読めるようになるのか?
結論はこれです。
✔ ① 文法力を鍛える
✔ ② 単語力を上げる
✔ ③ 英語の長文を読み慣れる
この3つが“最短で、最も効率の良い速読法”です。
逆にいうと、この3つを飛ばして
「速読テクニックだけで何とかしようとする」
――これは絶対にうまく行きません。
まとめ:速読に近道なし。でも、正しい道を進めば必ず速くなる
速読は“魔法”ではありません。
でも、正しい力を積み上げれば必ず速くなります。
英検準1級のリーディングが時間切れになる人の多くは、
テクニックではなく、
“必要な土台” がまだ揃っていないだけ。
土台を整えれば、
あなたの読み速度は自然と上がり、
リーディングが得意になるでしょう。
~おまけ~
「速読」をうたうテキストにも結局、
よく使う文法やイディオムがたくさん載っていて、
文法、語いを鍛えさせるようになっています。
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