1. 長文の精読&ディスコースマーカーの活用
英検1級の試験勉強中、要約問題においてなかなか高得点が取れないことにずっとモヤモヤしていました。
特に厄介だったのは、「自分ではできたと思っていたのに、点数が伸びない」こと。
要約問題が初めて試験問題になった2024年第1回での低評価は「初めてだから仕方ない、評価の基準がはっきりしてないのだろう」と楽観的に捉えていましたが、2回目の結果で目が覚めました。
「自分の要約には、大事なポイントが抜けていた?筆者の意図とズレていた?」と認めざるを得なかったのです。
そこから私は、「ざっくり読み」から「精読」へ、読み方を根本的に見直しました。
✍️ 私が意識した3つの読み方のポイント
- ディスコースマーカー(接続詞やつなぎ言葉)に注目する
- 各段落・文の役割を意識する-1文も無意味な文はない
- 重要なパートには1文に限らず、単語やかたまりにも下線を引く
要約では、筆者の主張や論理の流れを正確に把握する必要があります。
論理的な展開(因果・対比・結論など)を示すディスコースマーカーに注目することで、文章の構成が自然と見えてきました。
❌ 以前の問題点:線を引く位置と読み方の誤り
点数が伸び悩んでいた時期、私は「1パートにつき1〜2文だけ」にしか線を引いていませんでした。
それも、ネットなどで仕入れた情報:「不要な部分は切って、必要な文だけをピックアップして言い換える」を鵜呑みにしていたからです。
しかし、実際にはその方法だと「要約で求められている部分」が抜け落ちてしまい、内容点が大きく減点されていました。
✅ 改善後:構成を意識した読みとメモの工夫
今では、長文を読むときに
「なぜこの文がここにあるのか」
「この段落の主張は何か」
「例として使われているのはどれか」
など、構成全体を意識しながら読むようにしています。
また、下線を引くときは、1文単位にこだわらず、
「このフレーズは主張を支える具体例だな」
「この単語はテーマに直結しているな」
という視点で、単語・かたまりにも印をつけるようにしています。
さらに、読むときに見落としがちな補足情報も、要約時には背景として意識。
これにより、よりバランスの取れた、正確な要約ができるようになりました。
この「精読×構造意識」の読み方を取り入れてから、長文の構造がわかり、要約で拾うべきポイントが明確になってきました。
もう一つ重要なのは手を動かすこと。
頭で理論は分かっていても実際に様々なパターンの英文でトレーニングすることが大切です。
精読は時間がかかりますが、要約力を本気で伸ばしたいなら、最初に取り組むべき大切な土台です。
次回は2.文法・語いのインプットとバリエーション強化(要約力を伸ばすためにやった3つのこと)をご紹介します。