そもそも英検って?
英検(実用英語技能検定)は、英語の「聞く・話す・読む・書く」の4技能を測る、日本で最も有名な英語の検定試験です。
文部科学省も後援していて、信頼性の高いテストとして全国の学校や企業でも評価されています。
英検の仕組み:級とは何?
英検は、5級・4級・3級・準2級・準2級プラス・2級・準1級・1級の8段階に分かれています。
- 5級:中学初級レベル。ライティング・スピーキングテストなし。
- 4級:中学中級レベル。ライティング・スピーキングテストなし。
- 3級:中学卒業レベル。
- 準2級:高校初級レベル。
- 準2級プラス:高校中級レベル。
- 2級:高校卒業レベル。実用的な英語力が必要。
中学生にとっては、3級や準2級を目標にするのが一般的です。
中学生が英検を受けるメリット
1. 高校入試で有利に!
最近では、英検の取得級に応じて入試の加点がある高校が増えています。
加点や換算されない場合でも推薦で優遇されたり参考とされる場合があります。
高校入試の履歴書に書くことができるのは3級以上です。
また、これまでの取り組みとして英語に力を注いできたということを証明することができるだけではなく、努力の成果が形になることで自分に対する自信にもつながります。
各高校の選考基準は明らかでないことが多いですが、よく言われるのは同じ点数上に同じ条件の子が複数いて、英検を取得している子とそうでない子がいた場合どちらを取りたくなるか?ということです。
2. 英語力が上がる
英検は「単語」「文法」「読解」「リスニング」「スピーキング」「ライティング」すべてをバランスよく学習しなければいけません。
学校の英語の授業よりも、少しレベルが高く、挑戦しがいがあります。
学校英語と英検はシンクロしているので、どちらか(両方)がんばることで英語力を確実に高めることができます。
3. 自信がつく!
資格を取ることで、「自分はできる!」という自信がつきます。
実際その学年以上の英検級に合格すると、「英語が得意」な気持ちを味わい、さらに上!を目指したくなります。
逆に「できない」と思うとどんどん英語が嫌いになり、英語にかける時間が極端に減ります。
分からないしできないから苦痛なのです。
「得意」と思える人は時間をかけるのでよけいにできるようになっていきます。
早いうちに「得意」「好き」と思えるかがポイントです。
4. 将来にも役立つ
英検は「中学で終わり」のテストではありません。
むしろ、これからの時代にこそ必要とされる力を測る、スタートラインのような存在です。
私たちはこれからますますグローバルな社会の中で生きていくことになります。
英語はその中で「特別なスキル」ではなく、「当たり前に使うツール」へと変わりつつあります。
学校で学ぶ限り英語の勉強は避けて通れませんし、将来、就職試験でも、社会に出てからも、英語を本格的に必要とするフィールドは数多く存在します。
つまり、英語とは長い付き合いになるものです。
そして実際、「英語ができて困る仕事」は、一つもありません。
英検2級以上であれば、履歴書にも書ける立派な資格になります。
ですが、その土台となるのが3級や準2級です。
これらの級を中学生のうちから目指すことは、将来への大きなアドバンテージになるはずです。
どうやって受けるの?
英検は年に3回、全国各地の会場・準会場で実施されます。
中学校を通して申し込む場合と、個人でインターネットなどから申し込む方法などがあります。
一次試験は「筆記とリスニング」、3級以上では合格者のみが受ける「二次試験(面接)」もあります。
3級以上準1級まで受けられる【S-CBT(コンピューター試験)】では1日で4技能を測ることができ、また受験の回数も増やすことができます。
勉強法は?
- 単語の暗記:英検専用単語帳が効果的。おススメは「パス単」。
- 文法理解:オーソドックスな文法書を一通り理解し演習。量が少なく分かりやすいものがよい。おススメは「英検〇級をひとつひとつわかりやすく」。
- 過去問演習:公式サイトや問題集で過去問を解くのが一番。
- リスニング強化:英検の音声教材が近道。好きな洋楽やYou Tubeで音マネをするのもGOOD。
- スピーキング練習:模擬面接やオンライン英会話で練習を。自身で話す内容をインプットして鍛えることも大事。
まとめ
英検は、中学生にとって「アカデミックな英語を使える力」を育てる大きなチャンスです。
将来を見据えた学びとしても、入試対策としても、メリットはたくさん。
無理なく、でもちょっとがんばって、英検合格を目指してみましょう!
*アカデミック=学問的な・社会的な