「英検準1級って昔より難しくなってる?」
そんな声をよく聞くようになりました。
実際、ネット上でも「英検が年々難化している」と話題になっています。
私は2008年に英検準1級、2010年と2025年に英検1級に合格しました。
また、現在は英検専門教室の指導者として、英検準1級を目指す生徒さんたちを教えています。
その経験をもとに、18年前と現在の英検準1級の違いをリアルに感じる部分をまとめてみました。
「18年前の私なら、今の準1級に落ちていた。」
英検1級ホルダーであり、指導者でもある私が、あえてこう断言する理由をお話しします。
英検準1級の難易度は確実に上がっている
ここ15年ほどで、英検準1級のレベルは明らかに上がっています。
英検協会が公式に「難化した」とは発表していませんが、受験者、また教える側の体感としては、確実にハードルが上がっています。
特に以下の点で、強い“難化”を感じます。
✅語いレベル・出題ボリュームが増えている
1級レベルの単語を準1級で見かけるようになりました。
✅リスニング・ライティングのレベルが上がっている
✅面接(スピーキング)での受験者の質が上がっている
私は2008年に英検準1級に合格しましたが、正直、その時の私なら今の準1級には合格できないと感じています。
英検準1級の合格ラインはおよそ70%前後。
当時のレベル感のまま私が今の試験を受けたら、おそらく4技能合計で60%程度しか正答できないと思います。
同じように、2010年に英検1級に合格した時の知識でも、今の1級には届かないでしょう。
それほど、リーディング、リスニングやライティングの内容が進化しているのです。
難化の最大の理由は「リスニング」と「スピーキング」
18年前との一番の違いは、リスニングとスピーキングです。
昔の英検リスニングは、スピードも発音も比較的クリアで、アメリカ英語のみ。
「少し英語に慣れていれば対応できる」レベルでした。
しかし現在の試験では、以下の力がシビアに求められています。
○英語圏の多様なアクセント(英・米・カナダ・オーストラリア・インドなど)への対応
○要点を即時判断する力
また、スピーキング(面接)も内容が深化しています。
以前より抽象的なテーマや社会問題が増え、特に上級で自分の意見を論理的に話す力が問われるようになりました。
では、今の受験者は不利なのか?
「これほど難化しているなら、今の受験者は不利なのか?」というと、答えは「いいえ」です。
むしろ、今の受験者は恵まれていると言えます。
なぜなら、この15年で英語の学習環境が劇的に変化したからです。
スマホ1つで「生の英語」に触れられる最高の環境
現代は、英語を学ぶための素晴らしい環境が整っています。
○YouTubeやPodcastなど、生の英語音声が無料で聞ける
○学校の教科書にはQRコードで音声が付いている
○アプリや教材も音声再生が標準装備されている
18年前の私は、単語帳の音声を聞くために高額な別売CDを買い、CDプレイヤーで再生していました。
2倍速で再生できるCDプレイヤーを見つけた時は小躍りしたものです。
今振り返ると一番「怖い」と思うのは、私の高校時代のリスニング環境です。
ネイティブの音声を聞く機会なんて、授業中のカセット(古!)での一斉リスニングくらいしかありませんでした。
そして数えるほどしかリスニングの授業はありませんでした。
それでセンター試験にリスニングが導入されたんですから、「よくあれで解いていたな」と今でも思います。
それに比べれば、今ではスマホひとつで、どこでも英語が聞ける時代です。
今の学生たちや受験者は、毎日のように英語音声を聞くことができる。
これだけでも、昔よりはるかに恵まれています。
難化の背景にある「英語教育の進化」
英検が難しくなったのは、英検協会がいじわるになったからではありません。
単に試験が厳しくなったのではなく、日本人全体の英語レベルが上がったからです。
日本人が求める『英語力』の基準が、世界基準に追いつこうとしている証拠です。
○小学校から英語教育が本格化している
○英語ニュースや海外ドラマへのアクセスが容易になった
○質の高い教材・アプリが無料で手に入る
「英検準1級の難化」は悪いニュースではなく、日本の英語力が全体的に底上げされている証拠なんです。
「やらない人」と「やる人」の差がますます広がる時代へ
一方で、英語を学ぶ人のレベルが上がるほど、英語を学ばない人との差はどんどん広がっています。
難化=チャンスです。
環境が整いすぎている今、その環境を最大限利用して学ばない理由はありません。
少しずつでも英語に触れ続けられる人が、確実に力をつけています。
まとめ:難しくなった=学ぶ価値が上がった
確かに、英検準1級は18年前より難しくなっています。
でもそれは、英語を学ぶ環境が進化し、「本当に使える英語力」が求められるようになったから。
昔より難しいけれど、昔よりずっと、学びやすい時代になりました。
難化=チャンス。
今こそ、“使える英語”を身につけるチャンスです。

