10年以上前、「小学生のうちから英語ってどう?」と聞かれたとき、私はこう答えました——「小6からで十分じゃない?」と。
あれから月日は流れ、世の中はすっかり変わりました。
グローバル化が一気に進み、英語の必要性はますます高まっています。
「AIがあるから翻訳は任せればいい」という声も聞こえてきますが、現実はその逆。
英語学習の熱は以前にも増して高まっているのが現状です。
小学校では英語が教科として導入され、英語の“先取り”はどんどん低年齢化。
今では「小6からでいいよ」なんて、のんびり構えていられない時代になりました。
英語は、子どもたちのスタートラインが人によって大きく違う、“バラつきNo.1”の教科です。
だからこそ、今どこに立っているかを知り、何から始めるかがとても大切になります。
そこで、学校英語とシンクロしていて級があって進度が分かりやすい英検学習を教室ではおすすめしています。
そもそも英検って?
英検(実用英語技能検定)は、英語の「聞く・話す・読む・書く」の4技能を測る、日本で最も有名な英語の検定試験です。
文部科学省も後援していて、信頼性の高いテストとして全国の学校や企業でも評価されています。
英検の仕組み:級とは何?
英検は、5級・4級・3級・準2級・準2級プラス・2級・準1級・1級の8段階に分かれています。
- 5級:中学初級レベル。ライティング・スピーキングテストなし。
- 4級:中学中級レベル。ライティング・スピーキングテストなし。
- 3級:中学卒業レベル。
- 準2級:高校初級レベル。
- 準2級プラス:高校中級レベル。
- 2級:高校卒業レベル。実用的な英語力が必要。
小学生にとっては、5級や4級、できれば3級を目標にするのが一般的です。
小学生が英検を受けるメリット
1. 英語に自信がつく!
英検は合格・不合格がはっきりと分かる資格試験です。
「合格」という結果が、子どもたちの自己肯定感を育てます。
特に小学生のうちは「自分はできる」という気持ちが、今後の学習へのモチベーションに大きく影響します。
矛盾するようですが、落ちるという体験も無駄ではないと思っています!
失敗しない人生なんてありえないので、小さな失敗から再度チャレンジする体験ができるのもメリットだと感じています、その時はつらいですが。
2. 将来の入試対策にも◎
英検は高校・大学の入試で「加点」や「優遇」の対象になることが多くあります。
高校や大学入試でも英検準2級や2級が評価対象になるケースが増えています。
小学生のうちにスタートしておくと、長期的に見て大きなアドバンテージになります。
3. 英語を「楽しい」と思えるきっかけに
試験というと難しそうに感じるかもしれませんが、目標を持って取り組むことで、「できた!」という達成感を味わいやすくなります。
学校の授業で分かる単語がある、分かる部分が多い、というのが英語に興味や自信を持たせる第一歩になります。
実際、知らない単語ばかりで何を言っているか分からない、という子は決まって英語が嫌い、と言います。
【分かる≒楽しい】という印象を与えることで、さらに学ぶモチベーションにつながると強く感じます。
4. リスニング・リーディング力が伸びる
英検ではリスニング問題の割合が高く、小学生でも「耳で聞いて理解する力」が自然に身につきます。
また、文章を読む習慣ができることで、読解力や語彙力も伸びていきます。
5. 早いうちから英語に親しめる
英語は中学・高校に入ってから急に難しくなりがちです。
小学生のうちに基本的な単語や文法に親しんでおくことで、英語アレルギーを防ぐことにもつながります。
小学生におすすめの勉強法
1. 絵やイラストを活用した単語学習
子どもは視覚的に学ぶのが得意です。
イラストつきの単語帳や絵本を使うと、記憶にも残りやすく、勉強が楽しくなります。
フラッシュカードや単語かるたなど、遊びの要素を取り入れるのも効果的です。
2. 過去問を親子で一緒に解いてみる
問題に慣れるには、やはり実際の過去問を使うのが一番です。
特にリスニングや短い会話文は、親子で声に出して読んでみたり、クイズ形式にしたりすることで、自然と力がついていきます。
3. 英検アプリやYouTube動画を活用
最近では英検対策アプリや英語学習の動画がたくさんあります。
ゲーム感覚で楽しく学べるものも多く、飽きずに続けやすいのがポイント。
短時間でサクッと取り組めるので、スキマ時間の活用にもぴったりです。
4. 1日15分だけでもOK!
勉強は「短く・毎日」がコツ。小学生は集中力が続きにくいので、無理に長時間やるよりも、15分だけでも毎日コツコツ続けることが大切です。
おススメは「マネ音読」。
お手本の音声をできるだけまねる!
これだけでもリスニング力、スピーキング力が上がりますよ。
一度理解している内容であることがポイント。
英語を読めて意味が理解できてから「マネ音読」します。
習慣化することで、自然と学力も定着していきます。
5. 音声教材を“聞き流し”でも活用
勉強の時間に限らず、食事中や移動中など、リスニングCDや英語の歌を“BGM”のように流しておくのも効果的。
英語の音に慣れておくことで、リスニング力が自然に高まります。
合格のためのコツ
- まずは5級から挑戦:初めて英検を受けるなら、基本的な英単語・文法が中心の5級がおすすめです。無理なく取り組めて、「自分にもできた!」という成功体験につながります。
- 目標を決めて逆算しよう:試験日から逆算してスケジュールを立てると、無理なく準備が進められます。「毎日これだけやる」と決めると習慣化しやすいです。
- ライティングやスピーキングも少しずつ:3級以上では英作文や面接があります。日常の出来事を英語で書く「英語日記」や、簡単な自己紹介を話す練習から始めましょう。添削してもらい、正しくよりよく進化させていきましょう。
- 「わかった!」をしっかりほめる:小学生にとっては、モチベーションの維持が大事です。小さな成長でも「すごいね!」「覚えてたね!」と声をかけてあげると、自信につながります。
- 受験をイベントとして楽しむ:英検の日を「特別な一日」として楽しめるように工夫するのもおすすめ。ごほうびを用意したり、試験後に好きなことをする計画を立てたりすると、ポジティブな思い出になります。
「モノでつるなんて」と思われるかもしれませんが、「〇級に合格したら〇〇できる~」と頑張る子供たちを見ていると、ネガティブさは感じられません。
そのうち、英検合格が一番の目標になり、合格したら〇〇できる、は「おまけ」になる子が多いです。どうせなら受かりたい、と思い始めるようです。
まとめ
英検は、小学生のうちから挑戦することで「英語っておもしろい」「やってよかった!」という気持ちが育ちます。
早い段階で自信をつけておくと、これからの英語学習がスムーズになるだけでなく、将来の入試や社会でも大きな力になります。
大切なのは、順を追って無理をせず、楽しみながら取り組むこと。
保護者の方も「一緒に楽しもう」という気持ちで、ぜひサポートしてあげてくださいね!